これは BMS制作について Advent Calendar 1日目の記事です。
みなさ~ん! 打鍵感のあるBMS作ってますか? キー音に打鍵感があると、BMSとしてのクオリティが1段階上がると思います。さて、打鍵感を上げる方法の一つとして、複数の音を1つのwavにまとめるということが考えられます。例えば、同じメロディをなぞる2つのトラックをまとめたり、伴奏の和音を1つにまとめたり、ベースとサブベースをまとめたり、グリッサンドをまとめたり、といったものです。
え? 手作業でやるのはめんどくさい? それなら、Mid2BMS の Chord Mode を使いましょう。これで、同じトラックで同時に鳴った音を1つのwavにまとめることができます。グリッサンドには対応できませんが、ピアノ伴奏のトラックなどでは活躍することでしょう。
しかし、手切りした音や、BMHelperで切った音、あるいは複数のトラックにまたがる音は、1つのwavにまとめることができません。ではどうしたら良いのでしょう?
というわけで、 Simamu -Simple Audio Merging Utility- を発表したいと思います。
_人人人人人人人人_
> Simamuを入手 <
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(よく見たらタイトルバーの文字が誤字っていますがこれは誤字です)
このソフトの特長は、同じwavファイル同士の合成であれば、1つのwavファイルのみが生成されるという点です。つまり、a.wavとb.wavが同時に鳴る箇所が曲中に何度出てきても、1つのwavしか追加生成されません。これにより、無駄なwav生成を避けることができます。では使い方を見ていきましょう。
1 には変換したいBMSファイルを指定します。
2 には bmx2wavc.exe のパスを入力します。現在のバージョンのSimamuにはBMX2WAVが必要です。BMX2WAVはこちらからダウンロードできます。
3 が緑色の丸になれば正しく指定できています。
4 には複数のwavが併合されたwavのファイル名を指定します。初期設定のままで問題ないと思います。
5 のチェックを外すと、出力されるバッチファイルにDELコマンドを含めないようになります。人柱になりたくない人はチェックを外しておいたほうが良いかもしれません・・・??
ここまで準備が出来たら Merge をクリックしましょう。すると、BMSと同じフォルダに、 #temp_#batch_(click_here).bat
が書き出されます。それなので、このバッチファイルをクリックして実行すると、キー音の併合処理が完了します。また、定義が変更されたBMSは 元のBMSファイル名.bms_______merged.bms
という名前で保存されるので、正しく変換できていれば元のファイルは削除してしまいましょう。
お疲れ様です! これで併合処理は完了です。・・・と言いたいところですが、最後にもう一つやっておくべき作業があります。それは、不要になったwavファイルの削除です。
ここで登場するのが毎度お馴染み BMSE の Delete unused files in this BMS folder です。BMSEを開き、Show Conversion Wizard を選択します。BMSEのインストール方法は、こちらを参考にしてください。
Delete unused files in this BMS folder にチェックを入れて、Run をクリックします。すると、BMSファイルで使われていないwavファイルなどが削除されます。
これでキー音の併合が出来ました。まだ不十分な点もあるソフトですが、お役にたてれば幸いです。
・使用例
このBMSのANOTHER譜面では、ドラムループで使われているバスドラムとドラムキットのバスドラムを併合しました。また、ドラムループで使われているスネアを併合しました。是非ダウンロードしてみてください。(宣伝)
今後のアップデートでは、UI周りの不便な点の修正(ドラッグアンドドロップ対応、bmx2wavc.exeが見つからない場合の例外処理)、併合アルゴリズムを他にも選択できるようにすること、複数BMSの変換に対応、その他バグの修正、などを考えています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。BMS制作について Advent Calendar 、明日はumtk/krgさんで、BMSエディタ「iBMSC」の導入及びTipsなどの予定です。お楽しみに。